よーし、とりあえずカリカの敗因について考えようか。


そもそも結成11年目でありながら「林がタクシー運転手をしてた1年間はノーカウント!」という無理やりな言い訳を盾に、ラストチャンスとして臨んだのが今年のM-1である。何としても負ける訳にはいかない。カリカは予選が始まる半年前からM-1に向けての筋肉をつけるために、過酷な修行に臨んだ。漫才ライブ「4分×2本 A・B」の定期的な開催である。このライブはその名の通り「4分の漫才を2本披露する」ライブで、これがM-1の決勝戦を想定したライブであることは想像に難くない。他事務所からもメンバーを募り、総勢11組がA・Bに別れて毎月新ネタを披露していた。ちなみにカリカはA・Bの両方に参加していた為、都合毎月4本の新ネタを作っていたことになる。そして9月の末には全メンバーを集め、ルミネtheよしもとで「カリカM-1に出たいです!」という身も蓋もないタイトルの総決起集会を開催。誰もがカリカ漫才ファミリーの活躍を予感したはずだ。


だがしかし。カリカも、周りのスタッフも、ファンの我々も、恐らく誰一人として気付いていなかったことがある。


「4分×2本」


「4分」


そうです、彼らは3分のネタを練習していなかったのです。


って、なんだこのキレイすぎるオチ。…半年もかけた前振り。これは巨大なコントだった。そう思わなければやってられません。さすがカリカとしか言いようが無い。お疲れ。