M-1グランプリ2007・3回戦 東京2日目


それなりの波乱があった、合格13組。変ホ長調がここで脱落。決勝進出者の3回戦落ちは初?*1あとは昨年話題になったデニッシュもここで脱落。


今日は全体にレベルが高くて選ぶのが難しいんだが、個人的ベスト3を挙げるとすればBODY、ナイツ、しずる(不合格)。BODYは9月の「漫才3番勝負」で見た相撲ネタと思いきや、ほぼ原型を留めておらず結局はBODYの基本に立ち返ったようなネタになっていた。増谷キートンの髪が揺れる!身体能力の高さを見せつけるハイジャンプ!高く飛ぶ!記憶も飛ぶ!客ウケも文句無しの完勝で本人も非常に満足したのか、MCのはりけ〜んずによると「舞台を降りるときに満面の笑みを見せながら『楽しかったぁ!』と言っていた」らしい。


ナイツはSMAPネタ。吉本の若手芸人があれやこれやと新たな漫才の手法を模索する中、こんなオールドスタイルで爆笑をかっさらっていく様はある種痛快。しかし実際の話、ノンストップで笑わされて呼吸が苦しくなったのはここだけです。


しずるはホントに個人的な好みなんだが、前述の「漫才を模索する吉本若手芸人」の中では一番針が振り切れていたから。もはや漫才に見えなかったといっても過言ではない。言い方を変えると、コントにしか見えなかった。というかコントだった。そうか、模索した訳じゃなくてナチュラルボーンにこうなんだな、この人たちは。やはり感じずにはいられないカリカと同じ匂い。


合格組。磁石は安定してて準決勝は文句無しでいけるんだけど、あと二歩何かが足りない。つまり三拍子の一歩後ろ。という訳で今後は四拍子と呼ぶことに。嘘です。志ん茶は唯一のアマチュア。アナゴさんの物真似を核に、最後のオチまでキレイに纏めた。タイムマシーン3号は安定してて準決勝は文句無しでいけるんだけど、ってもうこの下りいいですか。つーか、2年前に決勝に行ってるよ!アームストロングは元々コント派だけど、ようやく漫才ならではのフォームを確立、ってこの下りも昨日の使い回しだよ!ただし決勝に行く絵は見えない。理由は二人の絡みがとても気持ち悪いから。あ、いい意味ですよ。


チーモンチョーチュウは初見の「携帯を水没」ネタ。正直ウケはそこそこで、ネタ的にもイマイチだった。実力的には準決勝進出は申し分無いと思っているのでいいんだけど、他にもっといいネタがあったんじゃないかと考えると、ちょっとモヤっとする勝ち方だった。髭男爵、合格発表で名前が出て笑いが起きるのはここだけ(笑)。得してんなあ。爆笑を取れるフレーズを幾つか捨てて、スピードを上げにかかったのが吉と出るか凶と出るか。キャン×キャンは非吉本の中でいよいよナンバーワンに躍り出たかもしれない。マスオさんの物真似無しで3分間笑い途切れず。ただ、決勝に行っても2年前のタイムマシーン3号と同じような雰囲気になりそうな気もする。


オリエンタルラジオはベタなようでいて、ちょっとメタな視点も入ったネタだと思う。以前やっていた「ことわざ」ネタのような、武勇伝の亜流でもなく、かなり新鮮だった。藤森のツッコミも良くなっていたし、少なくとも昨日の麒麟よりは気合いを感じられた。カナリアは面白いけど、冷静に見ると安達の一人大喜利東京ダイナマイトは初見の「領収書」ネタ。ファンの視点から見ても正直出来は良くなかった。いくつか明らかに滑ったボケがあったし単調な構成のネタで、不合格だったとしても「まあ仕方ないか…」と言ってたと思う。というか言う準備はしてました。俺が。


トータルテンボスは絶好調。藤田の丁寧口調がいちいちツボに入る。ここもポイズン同様、準決勝でミスしなければ決勝確実。


今日の合格者の中で決勝に行くとすればトータル。他事務所枠はキャン×キャンか?個人的にはスピードワゴンに期待したいが。あと、3回戦の追加合格者は今日の出演者から出るんじゃないかな。ジェリービーンズ・コレクションとLLRを推したい。ハイキングウォーキングも悪くなかった。


(不合格組含め、追記予定)



*1:一昨年ハリガネロックが一回落ちているが、最終的には補欠合格している