ジャルジャル単独ライブ「ジャルってんじゃねえよ」@THEATRE BRATS


コント14本。噂に聞いていたとおりの多作っぷり。


俺は今までジャルジャルって「シュールの新鋭」みたいに思ってたんだけど、意外にベタというか、何だか普通のシュールとは違うような気がした。じゃあそもそもシュールって何よっつう話で、簡単に言うと客の予想を裏切ったり驚かせたり、常識と著しくズレていたり、だと俺は思っている。(ちなみにYahooで辞書検索をすると『[形動]表現や発想が非日常的・超現実的であるさま。』とある)


ジャルジャルのネタは、確かに発想が奇抜だったり着眼点が他と違ったりするが、それは入口だけで、仕掛けはその一発目だけなんだよね。その後はずーっと同じことをやっている。それが凄くベタに見える。実際にはベタじゃないんだけど。他のいわゆる「シュールなネタ」って、そのコントの中でどれだけ客を裏切るか、客の予想外のことをするか、がポイントだと思うんだけど、ジャルジャルはそうじゃない気がする。


2年前に初めて生で見たときに『設定は面白いんだけど、決して爆笑には辿り付かない。』という感想を残していた。それはたぶん普通のシュールを期待してたからなんだろうな、今思うと。「もっと裏切ってほしい」「もっと展開が欲しい」と思っていたのかもしれない。


ジャルジャルは1個のアイデアでコントを1本作っている。言い換えると、コントの中に大きな仕掛けは1個しか無い。その仕掛けだけで成立できるようにコントを作るから、コンパクトなコントが多くなるし、コントの本数は非常に多い。いい意味で「それしかやってない」「しょうもない」という感想が出てくる。コントが終わると、半笑いで「だから何なんだよ…」と呟いている自分。あとを引くんだよね。いやー、凄ぇ面白かった。


【演目】

  1. 価値観
  2. 大事な部分
  3. 家庭教師
  4. 変装
  5. 「キャー」と「わっはっはっはっ」
  6. リアル漫才コント
  7. しりとり
  8. ジェンガ
  9. 水泳部部活紹介
  10. Kumo
  11. ストリートミュージシャン
  12. ダダこねサラリーマン
  13. ハンドイートマン
  14. 第2の人生


関西方面で放送された「ジャルってんじゃねえよ」で見たネタがちらほら。今回はベスト盤的な内容だったみたいですね。もちろんネタの流れがわかっていても何ら問題無く笑えた。名作多し。