スピードワゴンLIVE「弩スピードワゴン」@恵比寿エコー劇場


とりあえず一言。ビーム・今仁が大活躍すぎる。「スピードワゴンfeat.今仁」くらいの勢い。


久々に詳細レポ的なものを。

漫才:兄貴

ツカミが秀逸。既存の漫才に対するメタな視点。とは言え、ありがちといえばありがちな切り口ではある。でも演技がかった感じはスピードワゴンらしくて(と言えるのも何だか久々)とても良かった。


本ネタは、まあ普通?(笑)「アイス」押しが余りにもわかり易すぎたかね。でもやっぱり漫才はいいよなあ、と実感。

コント:BAR

井戸田が「豪腕コーチング」で覚えたサックスを吹きたいだけだろ?というネタ。どんな前振りでも結局「Fly me to the moon」を吹く井戸田


これも、繰り返しは2回まででしょう。3回目は「Fly…」を吹くと見せかけて、他の曲吹けるのかよ!というオチかと思ったら、普通に同じボケでビックリしたっつうの。ちなみにツッコミは全部ビーム・今仁。

映像:代紋

DVDのチャプター画面から始まる、プチ仁侠映画。何のボケも無い演技を見せられて唖然とするが、それは長い前振りで「特典映像&マルチアングル」と称して普通の映像には映っていなかったボケを一個一個解説していく。発想は面白いけど「普通の映像には映ってないボケ」というのが意外にバリエーションが無いなあ、という。頭に何か載ってる、とか。

コント:ガン

車椅子に座っている彼女(井戸田)を見舞いに来た彼氏(今仁)、そして医者(小沢)。始まったと思ったら終わった。でもブリッジというにはちょっと長かったので中途半端な印象も。シンプルだけど普通に笑えた小品。

映像+小沢朗読:寓話「ゴルボくん」「赤スキンちゃん」

問題作(笑)。「子どもに聞かせたくない寓話」のスライドを流しながら、小沢が朗読。「ここで笑わせようと思ってるんだろうな」というフレーズが普通に滑りまくってて、どうかと思った。誰かダメ出しをする人はいなかったのか(笑)。「赤スキンちゃん」はその名の通りのド下ネタで、引く人と笑う人がバッキリ分かれる。ある意味痛快ではある。


ゴルボくんの絵がなにわ小吉っぽかったんだけど、違うか?赤スキンちゃんでは「やる気まんまん」のオットセイと貝が登場、誰のセンスだよ!(笑)


余談:こんなもん売ってるのか…

コント:バカ兄弟

井戸田と今仁の2人によるバカな振る舞い。としか言いようが無い。いやー、ひどかった(笑)。これは外に出せない。単独だから許されるもんだろ、これ。と思ったら、前日はドン滑りだったとか。単独なのに何やってんですか一体。


一個気になったのが井戸田がちょいちょい混ぜるビートたけし的動き。全く意味が無くて、そこが逆に面白かった。なぜ今それ?という。

映像:告白

「カフェに勤める女の子を好きになってしまいました」という相談メールに応えて、告白の手伝いをすることに。告白は上手くいったものの、スピードワゴンの2人が出てきた瞬間に女の子の顔が曇り始めて…という人助け企画のテイをしたコント。「こんなことなら次長課長に頼めば良かった」というフレーズに笑った。井戸田、タンメンやらんでいいから。

コント:小沢ルールブック

茶店で小沢を待つ井戸田と今仁。井戸田が小沢の部屋で拾ってきたという「小沢ルールブック」について、2人でツッコミを。実際に小沢が来たところで、そのルールを本当に守っているのか?をこっそりチェックする2人。


コントの中ではこれが一番良かったかな。でも前半部分「井戸田=振り、今仁=ツッコミ」になってるのはどうかと思うぞ(笑)。漫才を除くと、ライブ全体を通じて一番ツッコミの役割を果たしていたのがビーム・今仁だったという。いいのか、そんなんで。


嫌な奴を演じる小沢が堂に入っている、というかたぶん素もあんな感じなんじゃないか。元々コントの演技は上手くないし(笑)、あれはリアルすぎる。ははは。

漫才:スピードワゴン自伝

「自伝を考えてきた」という読み物ネタ。「探偵物語」「海岸物語」などに続く、王道ネタ。新鮮味は無かったけど、とても面白かった。まさか1本目のアイスネタをもう一回引っ張ってくるとは(笑)。それと終盤の長台詞で畳み掛ける感じは凄く「らしい」なと。

ゲームコーナー:クイズ100人がひきました(ゲスト:東京ダイナマイト

井戸田主導によるゲームコーナー。客がみんなリアルに引くような問題と、井戸田による回答を小沢とゲストが予想するという、誰も得をしない企画。井戸田を中心に大火傷。周りを巻き込むんじゃない。


「今度からは俺もコーナーの企画に携わるよ…」と嘆く小沢。井戸田一人に任せるとこんなことになります。


「なんか喉がイガイガする」などの難癖をつけて、毎回松田に答えを言わせるハチミツ二郎。さすがFRIDAYを「週刊ハチミツ二郎」というだけはある。それ関係無い。

エンディング

定期的にライブをやりたいと言っていた。次は5月らしい。


ビーム・今仁「僕、出すぎですよね」 御苦労様です。



といった感じで、正直色々と文句の付け所はあるし、ある意味「単独だから許される」クオリティの部分は多々あったけど、全部ひっくるめて面白かったと言いたい。井戸田の文句ばかり書いているように見えるかもしれないけど(笑)このライブを誰よりも楽しんでたのは井戸田だろうなあと思った。2年半前の「過去のネタからのBESTライブ」よりも、明らかにモチベーションは高いように見えた。


欲を言えば、もう一本漫才が見たかったかな。2本とも面白かったけど、特に良かったのは1本目の前半と2本目の後半。


これがM-1への布石なのかというと今の時点ではわからないし、それやるんだったらもっとペース上げなきゃダメだろうとは思う(ブラマヨは2005年に毎月ソロイベントをやって新ネタをおろして、あの結果を出したのです)。でも、いいネタできたら出てもいいんじゃねーの?理由は何でもいいんです、嫁のためだろうと、黒柳徹子のためだろうと(笑)。



【演目】タイトル・順番は適当。

漫才:兄貴
コント:BAR
映像:代紋
コント:ガン
映像+小沢朗読:寓話「ゴルボくん」「赤スキンちゃん」
コント:バカ兄弟
映像:告白
コント:小沢ルールブック
漫才:スピードワゴン自伝
ゲームコーナー:クイズ100人がひきました(ゲスト:東京ダイナマイト
エンディング